Aitonomiはロボットの自律的な移動を実現する人工知能の開発を含めた「物流の自動化」を専門としており、車両ごとにカスタマイズすることが可能な環境検知システムやナビゲーションシステム、センサー技術等の開発を行っている。
今回は2023年度X-HUB INBOUND PROGRAM「Mobilityコース」の採択企業である同社共同代表のTorsten氏に、どのように東京進出の準備を進めているのか、どのような困難に挑戦しているのか、また同プログラムが役に立ったことは何かについて話を伺った。
- まず初めに、御社が東京/日本進出を目指す目的と現在の進捗状況について教えてください。
- 主に市場獲得の観点と研究開発の観点です。日本はスイスやドイツと同様に、高度に発展し給与水準が高い国であるため「自動化」が今後ますます重要になると考えており、こうした国々ではロボットを活用することが有利に働くと見ています。また研究開発の観点では、日本が特に自動化関連の分野で先進的な技術を有することで知られているため、日本での研究開発も視野に入れて進出を目指しています。現在は東京で子会社を設立するための法務手続きを進めており、それにあたって適切なパートナー企業を探しているところです。
- 東京/日本進出を目指す上で課題だと感じたことは何でしょうか?
- 言語の壁は大きな課題です。日本では英語がそれほど普及しておらず、多くの組織で特に上層部の英語の理解に限界があると感じています。そうした際には議論がさらに複雑化することや、通訳の助けが必要になることがあります。より効果的な協業を確立していくにあたっては双方の言語を理解することが必要不可欠です。また、日本では欧米と異なり、企業間の関係構築に時間がかかると感じます。ただし、このプロセスは単なる取引を行うのみならず、長期的な協力関係を築くことにもつながるため、有益な側面もあるでしょう。
- 御社には2023年度X-HUB INBOUND PROGRAMにご参加いただきました。X-HUBのプログラムはどのような点で役に立ちましたか?
- X-HUBの専属メンターとのメンタリングは、日本企業とのコミュニケーションに際して相手が言っていることに対する解釈の仕方や、文化的な違いについて理解を深める機会となり、最も役に立ちました。特に文化的な違いについては、観光客として日本に来るだけではわからないことが多く、そうした違いはビジネスシーンにおいてより顕著になり細部への注意が必要になるため、良い学びになりました。また、専属メンターがアレンジした日本の大手自動車メーカーやインフラ企業との面談も役に立ちました。当社に興味を持っていただいた企業とはプログラム参加後も面談等を継続し、今後の物流関連の計画や協業可能性について話を聞くことができています。
- Aitonomiの今後の展望について教えてください。
- 東京進出については、まずは現在進行中の拠点設立にかかる手続きを進めていきます。今後は財務、技術、採用などの様々な課題に直面すると思いますが、あらゆる課題に立ち向かうことがスタートアップの本質です。必要なサポートも受けながら、乗り越えていきたいです。
インタビューは本事業関係者の各担当者が集まり、オンラインにて実施しました。
Torsten様、ありがとうございました!
▼今回お話を伺ったスタートアップ企業のHPはこちら
https://www.aitonomi.com/
▼X-HUB INBOUND PROGRAMの募集ページはこちら
https://www.x-hub-tokyo.metro.tokyo.lg.jp/inbound_program
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