中国の経済成長率は一時期ほどの急速な伸びはないものの、いまだに6%と高い成長率を維持しています。中国の経済はいくつかの時代を超えて、新しい段階に入ろうとしています。中国経済の変遷とこれからの展望をまとめました。

中国という国家の変遷と中華思想

中国は国共内戦が終了した後、1949年に建国された国です。それ以前には清王朝が現在の中国を支配していました。清が成立したのは1616年のことです。清も世界の大国として力をふるい、最盛期はモンゴルやチベットなども含めて世界最大規模の国家となりました。当時から人口も世界最大で1790年には人口3億人に達したと推測されています。清が世界一の人口大国になった一方で、欧米列強は産業革命を背景に経済的、軍事的発展を遂げていました。

清は産業革命で発展した欧米列強に後れを取ったことで開国への道を歩み始めます。日清戦争後には財政赤字に陥り、最終的には日本からの支配が弱まったタイミングで国共内戦が勃発、中国国民党に勝利した共産党が中華人民共和国の樹立を宣言しました。

中国は歴史的に政権を武力で奪取してきているため、現在に至る外交でも強硬姿勢が目立ちます。中国の強い姿勢の背景には歴史的な中華思想もあるでしょう。中国の経済や政治は基本的に内向きで、一方で対外的には押し出しが強いという特徴があります。

また、中国は中央集権的な体制が根強く、国民や対外国向けの発表や報告なども疑いの目で受け止められることもあります。国民を鼓舞するために統計や公式発表を利用するのは専制主義、国家資本主義的ともいえるでしょう。

中国の転換点と経済

第二次大戦後、世界では社会主義対資本主義という構図で世界各国が競争の時代に突入しました。しかし、ソ連が崩壊して中国が改革開放路線に転換したことでこの対立は解消しました。現在の貿易ルールや国際金融は西側資本主義国が作ったものです。

これに対して、1990年代より改革開放路線で対立を避ける外交方針を打ち出しました。西方諸国にはこの転換を歓迎したものの、中国は欧米式の自由経済や民主主義を全面的に受け入れているわけではありません。

中国では政府が市場の経済活動に深く関与していて、これは当面大きな変化はないと予想されています。歴史的な背景が中国にもたらした影響はまだ続くでしょう。

ただし、アメリカのように保護主義貿易によって国内産業が発展した国もあります。また、多くの発展途上国は貿易や金融に対して政府が介入することで安定を図ってきました。中国としては国としての介入を続ける意向があるものの、国際社会の中で変換が余儀なくされると予測されています。

中国経済が世界を席巻する日

中国経済が世界を席巻する日
中国はすでにGDPにおいて世界2位の大国です。また国際通貨基金(IMF)が発表した購買力平価ベースのGDPは世界でトップに躍り出ました。清時代に世界一の大国であった中国が産業革命に乗り遅れて経済的に没落しました。しかし、高度経済成長によって再浮上しつつあるともいえます。

いまだ中国は発展の途上であり、世界トップになるには時間がかかるといわれています。しかし、中国の人口はアメリカの4倍ほど。つまり、アメリカが中国に経済規模で抜かれないためには、1人当たりの生産規模を4倍に保たなければいけません。これは厳しい戦いになるでしょう。

まとめ

中国と取引をする企業の中には、中国のビジネススタイルが合わずに苦労する企業も少なくありません。中華思想や自己の主張が強いところは国家の変遷からもわかるところでしょう。日本も欧米型の資本主義から今後変革が迫られるかもしれません。中国が経済成長することで、世界のGDPに占める割合が大きくなれば、発言力も増すでしょう。海外進出する企業は、世界経済の動向にも注意しておきましょう。

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